DISCREET CHAIR

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木工教室の家具#2

生徒さんの作品、パート2です。

Tさんのキャビネット

娘さんのオーダーに応えて作った楽譜を入れる為のキャビネットです。設計から始めておおよそ一年、う〜んがんばりましたね。 一見、全て無垢の家具に見えますが、制作期間が長期にわたる事を見越して本体は針葉樹製心材の両側に4〜5ミリの楢の単板を貼り付け、そりを防いでいます。扉は框に鏡板を入れました。扉のノブも凝って作りました。


MAさんのキャビネット

MAさんは六つのボックスを作り、一つだけ裏板を付けず、素通しにしました。並びを変えて様々なバリエーションを楽しめる様にしました。 本番の加工の前に治具の製作、テスト加工、初めての框構造と鏡板による扉作り、それぞれのステップをクリアして完成。ご自宅の床の間のスペースに置く予定だそうです。

S君の椅子


S君三作目の椅子です。一、二作は接合部も全て直角で仕事もスムースに進みましたが、今回はかなりてこずった様です。ご覧の様に局面もあり、足も転んでいます。何度となく原寸図を書き直し、模型もつくりました。そしてようやく完成です。この椅子はポール・M・ヴォルダーがデザインしたデンマーク生協の椅子です。本を参考にコピーした物です。一見、簡単そうに見える椅子ですが本物は形の上でも細かい配慮がなされ、S君も完成してからその違いに気がついたみたいです。

デザインを身に付ける為に 一つのヒント

Kさんの場合 名作をコピーしてみる

始めから自分のオリジナルデザインをするのは難しいと思う時、教室では自分の憧れる作品をコピーしてみる事を薦めています。前回Kさんはマッキントッシュの椅子をコピー、今回はご自身のお子様の誕生を機にトリップトラップをコピーしてみました。 シンプルなデザインですが、さてどうやって作ろうかと考えると結構、難しいのです。一番の難関は左右のフレームに等間隔に角度のついた溝をどうやってつけるかと言う点でした。これは少し大がかりな治具を作る事で解決しました。後は既製の金物を利用してこの椅子に使える様に工夫、背板の曲がりは型を作り、薄板を重ね積層としました。 できあがりはほぼ本物どうりになりました。ただ、安定を考え、摺り足の寸法を後方に少し伸ばしましたが、少し長くしすぎた様です。ご本人も完成後気が付いていました。出来上がったものをもう一度、客観的に見直す事が重要になります。

あらためてトリップトラップをよく見ると装飾としてのデザインはほとんど施されていませんが、各部材の長さ、幅、厚みは視覚的にも構造的にも機能的にも充分考慮されたデザインだと気がつきます。

Mさんの場合 オリジナルでデザイン

Mさん、オリジナルデザインで挑んだ三作目の作品です。余分な装飾を避け必要最低限の表現で非常にスッキリとしたデザインに仕上がりました。座面と背は可動式で角度と位置が2段階に切り替える事ができます。 初心者が陥り易いケースとして足、背、アームなど部品の形に気をとられ全体のバランスを崩したり機能性を担保できないなどといった事がよくあります。今回 Mさんは良く自制されたデザインで何か本質的なものを掴んだのではないでしょうか?ほとんど直線だけのデザインですが突き詰めると本質的な事が解るかもしれません。リートフェルトの椅子、レッド・アンド・ブルーも直線のみのデザインですが座ってみると案外座りやすいのに驚きます。 直線だけでとか板材だけでとか、ある規制を課してデザインしてみると表面の意匠としてのデザインでなくその本質を知る手がかりとなります。



O君の椅子

ペーパーコードを張るのに苦労しましたが完成です。 座面のフレームの断面が角材だったのでペーパーコードを張る際にテンションを一定に保つのが難しかった様です。断面は円形の方がよかったかもしれません。モーエンセンの J-39 やウェグナーの Yチェア など張り替えてみるとペーパーコードを張る為の設計が実に良く考えられているのがわかります。



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ディスクリートチェア 森下 真