DISCREET CHAIR

ホーム家具工房の考え作品木工教室問い合わせリンクブログ

椅子の模型 [1/5] を作る

家具のデザイン、設計の過程でスケッチや図面で構想を練るのですが、図面の見方を習熟させても二次元の平面から三次元の世界を想起するのは難しい。そんな時1/5くらいのスケールモデルを作ってみると、とても解りやすくなります。

椅子の模型制作過程

生徒さんの作品のページで紹介したI さんはご自身の椅子「写真下」をもとに次の作品を作る為の模型をつくりました。その時の様子を参考に話をすすめます。

デザインの基になった椅子

この椅子を基にして次の作品のデザイン、設計を進めました。この椅子も入門コースのスツール(写真下)を発展させたものですが、今度はアームを付ける事と各部材のデティールのデザインをもう少しエレガントにする事になりました。


上の椅子もこのスツールをアレンジしてデザインされたのが良くお解りいただけるとおもいます。座面、足の形状が少し違うだけで、基本的な構造はほとんど同じです。


1/5 スケールモデル作成

まずグラフ用紙に書いた1/5の図面をもとに必要になる部品を切り出します。ここでは工作のしやすいバルサ材を使いました。バルサ材の便利な点は実際の寸法が30ミリの材が必要なら1/5スケールでは6ミリですがそんな時は2ミリのバルサ材を三枚張り合わせて対応する事が可能といった点です。

部材の加工はほとんどカッターナイフ一つで可能です。部材の接合には木工用瞬間接着剤が便利です。細かい形の成形には写真右上に見える様なヤスリ、紙ヤスリなどでできます。

完成したスケールモデル

今度の作品では細部のデザインを少しエレガントにしました。接合部は少しアールをつけて先端へ行くほど細くなる形です。模型を作りながら実際の加工方法や組み立てる順序等を前もって体験できます。

全体 のイメージはこんな感じ、デザインの基になった椅子と比べると品格のようなものが出てきました。自分が持っている技術を少しずつブラッシュアップしていけば無理なくこの様なデザインもできる様になります。本番の完成が待ち遠しいですね。

Yチェアの模型を作った方もいます。

家具製作では二次元の図面から三次元を想い描くのはなかなか困難です。構造上の勘所や細部の成り立ちなどは模型を作る事で短時間で理解可能です。

Yチェアの後足を初めて見た方は「随分大きな木のブロックを削り出したものだ。」と思うかもしれませんが、厚みを持った平面をあのグニャっとした形に切り抜き、ある角度に捻ってサイドの貫と結合しているだけです。

写真の向かって右の後足は、ほぼ一直線に見える事を確認いただけるとおもいます。ちょうどここまで角度をつけてあると言う事です。 Yチェアの豊かな後足の形もここがミソです。ここまで精密に模型を作らなくても厚紙に足の形を描き切り抜いて角度をつけてみてみれば簡単に理解できます。

模型作りの目的は目的によってどこまで作りこむか決めれば良いのです。構造だけ知りたければ厚紙の簡易的な模型で良いし、細部の構造や工作の手順や方法を探りたければ、写真の様なモデルを作る事になります。




作品や木工教室、工房見学は下記までお問い合わせください。
〒437-0121 静岡県 袋井市 宇刈 1084-11 phone0538-49-1611 http://www.d-chair.com/
ディスクリートチェア 森下 真